異業界での「当たり前」を、旅行業界で実践。

異業界での「当たり前」を、旅行業界で実践。

株式会社グローバルツアー代表取締役秋元圭太さん

旅行プランはフルオーダーメイド、受付から手配、添乗までを一貫してひとりが担当。そんな旅行会社があるという。ブライダル業界から転身し、トータルコーディネートにこだわる旅行会社を立ち上げた同社代表取締役・秋元圭太さんは、「旅行は結婚式と同じ」という考えの持ち主だ。そんな秋元さんに、フルオーダーメイドにこだわる理由やサービスのあり方、日頃の情報収集などについて伺った。

秋元圭太さんのトレンドリング
株式会社グローバルツアー 代表取締役 秋元 圭太さん(35歳)
学生時代にホテルでの配膳の仕事を始め、卒業後はフリーランスに。セントグレース大聖堂などでオープン時のサービス部門マネージャーを務める。その後、友人に誘われたのがきっかけで旅行業界へ。2011年6月、株式会社グローバルツアーを設立。

― このたび秋元さんをご紹介くださった、個別学習のセルモ 世田谷烏山教室の丸山浩器さんとの出会いについて教えてください。

妻と義弟が学生のころ、まだ大学生だった丸山先生に家庭教師をしてもらっていたそうで、妻を介して知り合いました。今では家族ぐるみのお付き合いをさせていただいています。丸山先生は妻と義弟にとってはもとより、僕にとっても兄のような存在であり、僕自身が直接教わったことがなくても、やはり「先生」と呼ぶべき存在だと感じます。

― 秋元さんはもともと、ブライダル関連のお仕事をされていたとか。

パートナーの坂上正樹さん(左)と。はい、都合15年ほどになるでしょうか。学生時代に京王プラザホテルで配膳のアルバイトをしていたんですが、お客様とじかに接しながらサービス業の醍醐味をもっと味わってみたいと思ったので、卒業後はそのままフリーランスになりました。やがて結婚式場の立ち上げの際に声が掛かるようになり、セントグレース大聖堂やノッティングヒルズ東京では、オープン時からサービス部門のマネージャーをそれぞれ2年ほど務めさせてもらいました。
 

― その後、どういった経緯で旅行業界に転身されたのですか?

きっかけは京王プラザホテル時代の後輩から、旅行会社を手伝ってくれないかと誘われたことです。僕は海外旅行の経験が数十回というほどの旅好きでしたし、旅行業もサービス業でブライダルに通じる部分があると思ったので、チャレンジしてみることにしました。いざ始めてみると旅行会社の仕事は自分に合っていたし、会社も軌道に乗っていました。ところが、あの東日本大震災が起こり、さまざまな事情から会社での仕事を続けていくのが難しくなってしまったんです。そこで昨年の6月、今隣にいる彼(坂上正樹さん)を誘って、この株式会社グローバルツアーを立ち上げました。坂上はセントグレース大聖堂にいたころの後輩なんですが、今は頼れるパートナーです。一時期を共に過ごし、同じサービスマインドを持った彼がいなければ、こうして自分で会社を立ち上げることもなかったと思います。

― 聞くところによると、御社はフルオーダーメイドでの旅行を提供されているとか。

秋元圭太さんはい、その通りです。「トータルコーディネート」が当社の基本スタンスです。現在は約9割が国内旅行のお客様で、主に企業の社員旅行、学校の林間学校や遠足、社会科見学、PTAの研修旅行などの団体旅行をコーディネートさせていただく機会が多いです。フルオーダーメイドですから、お客様のご希望に合わせたプランを作成させていただくのはもちろんですが、出発時間や送迎場所といった細かい点まで自由に設定いただくことができます。しかも、受付から手配、当日の添乗までを一貫してひとりが担当します。その点が細かい分業制になっている大手の旅行会社との大きな違いではないでしょうか。
 
 

― フルオーダーメイドにこだわっていらっしゃるのには、何か理由があるのですか?

秋元圭太さん僕も坂上もブライダル業界の出身なので、お客様に対する気持ちが他の旅行会社の社員のそれとは異質だと思うんです。結婚式というのは一生のなかでもとりわけ大切な日で、その日のために多勢の人が集まり、同じ時間を共有するわけですよね。僕らにしてみれば、旅行もそれと同様なんです。たとえば同じ会社の社員旅行にしても、行き先もメンバーも毎年変わるわけで、ひとつとして同じものはありません。そういう意味では、旅行も一生の内の大切な日であって、そういう大切な仕事を僕らは任されているわけです。ですから、お客様との密なやり取りや細やかなサービスといった点では、他社には負けたくないと思っています。

たとえば、最近はインターネットからお申し込みをいただくケースがほとんどなんですが、幹事様にとっては、インターネットでのやり取りだけでは不安な部分も多いようです。ですから、当社では直接お客様のもとに伺い、細かいプランを詰めていくという手法をとっています。インターネットの便利さを取り入れながらも、「人対人」の人情味あふれる対応も大切にしていきたいと思っているからです。ほかにも、最近は園児や児童の旅行に関しては、旅先の放射線量の数値をプリントしてお渡しするなど、親御さんの不安を解消することにも気を配るようにしています。添乗の際にも、バスを先に降りて通行車を停めてからお客様を誘導したり、宴会を最後まで見届けて幹事さんを部屋まで送り届けたり、朝食の際にはきちんと立ってお出迎えをしています。そういうブライダル業界ではごく当たり前のことで、多くの旅行会社ができていないことを実践する。それが僕らの目指すサービスです。そして、それを突き詰めようとすると、やはりフルオーダーメイドというかたちになるんです。

― 旅行に関する新しい情報はどのように収集されているのですか?

秋元圭太さん当社は社団法人全国旅行業協会(ANTA)の会員になっているので、新しいスポットができると、内覧会の案内が来ます。ちょうど先日も、東京スカイツリーの内覧会に行ってきたところです。地方の観光協会が主催するものも含め、そういった機会にはできるだけ参加するようにしています。あとは、宿やレストランなどの生の情報は、お客様が教えてくださることが多いですね。僕は人の話を聞くのが大好きなので、お客様との会話から有益な情報をいただくことが結構あるんです。また、ありがたいことにお客様から新たなお客様をご紹介いただくこともあります。人が大好きなので、たいていは「人」から刺激をもらっています。

今後は、旅行業・宿泊業・観光業に携わる人、さらには僕らと同じようなサービスマインドをもった異業種の人たちともつながり、何らかのかたちでタッグを組んでいければと考えています。まずはその手始めとして、まだ詳しくはお話できませんが、ブライダル業界出身の強みを活かした、僕らにしかできない旅行プランを検討しているところです。

― 次回、登場予定の遠藤佳奈子さんとの出会いや、その後のお付き合いについて教えてください。

Wedding LAB代表の遠藤さんとは、セントグレース大聖堂の仕事で知り合いました。彼女は僕のクライアントという立場だったんですが、おたがいの意見をぶつけ合って何度も喧嘩した、まさに戦友です。ブライダル業界では珍しくフリーランスのウェディングプランナーとして活動している人で、僕と同じようにオンリーワンのサービスを目指してまさに奮闘中です。今のブライダル業界に風穴を開けたいと考えている、気概のある人です。